歴史の授業をしている間も、時計ばかり気になった。
ゴウンゴウンという、耳障りな工事の音とあわせて俺を苛つかせる。

こんな事もあるんだな…
早くあいつらに会いたいなんて思うことが…

自分の気持ちの変化に俺は自嘲しながらも、彼女たちの異変…あの傷の訳を確かめておきたくて気持ちが落ち着かなかった。
朝、桜子たちに会って以来、彼女たちを見ていない。
気持ちばかりがはやり、休み時間の度に屋上へ行ったり、部室に行ったり、教室を覗いたりしてみたが会うことはできなかった。

キーンコーンカーンコーン

下校時間を知らせるチャイム。

俺は早々に荷物を片づけ、今度こそあいつらの首根っこを捕まえてやると意気込んで、下駄箱に向かった。靴はまだある。教室にも居ない。もう一度、部室に向かうことにした。心なしか足早に、気がついたら俺は“廊下は走らない。右側通行。”なんて書かれたポスターの前を駆け抜けていた。

相変わらず気味の悪い部室の扉を開ける。

「桜子!桃子!舞花!」名前を呼んでみたが、返事は無し。

…居ないのか。

はぁ…はぁ…
走ってきたから、息が切れていた。誰もいない部室の中で俺だけの呼吸が聞こえる。この感覚には覚えがある。
いつか…いつの頃か…とにかくもっとずっと幼い頃…
呪狐姿の正体がバレそうになって、お蔵様の中に閉じこめられたことがあった。
俺の処断が決まるまでずっとそこに居た。ただ独りで。
あのときも…静かで暗い部屋の中で俺は自分の呼吸を聞いていた。

この感覚は嫌いだ…

あのときの心細さと、後悔の気持ちが胸を締め付けるから。

っち…
あいつらもあいつらだ…なんだってんだ…
散々、俺に世話になっておきながら水くさい…何があって、何を悩んでいるのか、一言言ってくれればいいものを……
俺は…お前らの……

「!!!?」

ハッとして口元を押さえる。
俺は…今…

パチン!

慌てて、自分で自分の頬を叩いた。
俺は今、何を言おうとしていた?
かつてのトラウマの感情から、危うく、言いたくない言葉を…いや、決して言ってはならない言葉を口に出そうとしていた。

「…ふう…俺もどうかしている…職員室で少し休むか…」

髪を掻き上げて、メガネをかけなおし、部室を後にした。
とぼとぼと、廊下を歩いていた。ふと気がつくと、保健室の前に居た。
扉には、「中に居ます。」というプレートが貼ってある。そこには、細井先生の笑顔の似顔絵つきマグネットが貼られていてとても可愛い。思わずその笑顔に癒されたくなって、俺は保健室のドアをノックした。

細井先生なら…あいつらのこと何か知っているかな…

しかし、返事が無い。

細井先生も居ないのか…職員室にでも行ったのか…仕方ない…
歩き出そうとしたとき、中から少し息を切らした細井先生の声が返って来た。

「あの・・・いま手が離せないんです。すみません。誰ですかぁ?桜子ちゃん?」

居るじゃないか!細井先生!…でも何で桜子なんだ?

「あ、いや、狐乃です………それなら出直します。」

と答えた。彼女の声を聞けただけでも満足だったから。

「あ、狐乃先生ですか!あの、待って下さい。今、開けますから…」

がちゃ…

扉が少しだけ、開いて細井先生の顔が見える。先生は、きょろきょろと回りを見回してから、

「桜子ちゃんと入れ違いになったんですね。さあ、入ってください。」

と笑顔で言う。細井先生の言葉の意味が分からなかった。

「はぁ…桜子?俺を探してるんですか?」

「はい。えっと、実は…」

細井先生が何かを言おうとしたとき、保健室の扉がおもむろに開いて、中から数本の白い手がニュッと出てきた、…かと思うと中に引きずりこまれる。

ずざぁぁぁぁぁぁぁっぁっぁぁ

顔でダイブ。言うまでもない。いつものパターン……パターン化させるなぁ!!

「!!!!!!!!!!???????」

俺はそのまま保健室の床をゆうは3メートルくらいスライディングした。顔でだ。顔!
眼鏡は吹っ飛んだし、鼻は恐らく1センチは削られたはずだ。

「いてて・・・・なんなんだ・・・。一体・・・」

眼鏡を手探りで掛けなおし、四つんばいの格好で振り返る。

「!!!!!!!!!!!????????!???」

目を疑った。疑うしかなかった。
俺は息を吸うのも忘れて、眼球の全てを使って自分の目に飛び込んできた光景を見つめた。
だらしなく口をあけたまま。突然の光景。それが俺の脳みそを茹で茄子のように、ふにゃふにゃにしてしまったらしい。

頭と顔の痛みと、脱力感の中、俺は思う。きっとこの学校に着任した4月1日から時間は動いていないのだと。だから毎日がエイプリルフールで、驚くことばかり起きる。今回もそんな冗談のひとつに過ぎないとだ…と。

「狐乃先生。大丈夫ですか?あらら…瞳孔が全開です。相当痛かったのですね…。」

そう言って俺の顔をのぞき込んだのは、細井先生。彼女は…ナース服を着ていた。

「今、アイスノン持ってきますね~。」

細井先生がにっこり微笑んで立ち上がる。俺は、頬が火照るのを感じた。

美しい!なぜ、細井先生が男のロマン!である看護婦さんになっているかは、分からないけれど、
とにかく、看護婦さんになって俺を診てくれている!こんな幸せ、こんな至福!

俺は、意識を失いそうになるのを、ぐっと現実を踏みしめて立ち止まった。

「細井せ…せ…そ…その…き、綺麗です!!!!」

俺は口ごもりながらも、やっとそう言った。

「え?何か言いましたか?」

「ああ!愛し…」

そう言いかけたとき…

「バカ……」
呟くような声が聞こえ……

びしばしびしばしずっこーん!!!!

「いってぇぇぇえぇぇぇぇッ―――――――――っ!!!!?」

「狐乃先生をさがしに行ってる間に…先生って人はッ!!!何先回りして勝手に、細井先生に萌えてんじゃなぁぁぁぁぁぁぁぁっっぁあいいいいッ!!!!(激怒)」

俺が最後に見たのは、鬼の形相の桜子だった。

お前…今朝の雰囲気と、足のケガは…

そんな俺の質問はもちろん声に出すチャンスなど有りはせず…そのまま気絶させられた。

ばたり…

「やっぱり…この先生、バカ…」
舞花があきれ顔で、俺を見つめていた。

どのくらい気絶させられていたのか…
聞き慣れた桜子の声が、俺を現実に引き戻した。

「先生、かわいい~!!!ピンクのナース服、なんか新鮮~!!!」

ハッ…

「桜子!!!お前ッ教師を殴って…」

気がついた俺は、視界に入った桜子に怒りをぶつけようとした。が、起きあがれない。

「あ、クズが起きた…」

桜子はじとぉ…と俺を睨んでいる。

「なんだ、その目は!!!それに、なんだ、この縄!解け!!!」

俺は勝手な制裁を受け、保健室の掃除用具入れの前に後ろ手で縛られていた。情けなくて泣けてきそうだ。

「べーだッ!!!お仕置き中なの!!!しばらく、そのままだからね!」

「桜子!」

俺の訴えを、かき消すように、桜子は細井先生の方を向いて、満面の笑みを見せる。

「早く部活に昇格したいね!!!そしたら細井先生の作ってくれた服、着られるもんね。」

「………」舞花も、小さく頷く。

「舞花は何がいいの?私はメイドかな~?」

桜子の問いに、舞花は人差し指を顎に当てて唸っている。きっと考えているのだろう。

「………」

なかなか答えられない。そしてやっと小さく呟いた。

「巫女さん…」

「きゃぁぁぁいいじゃない!先生にお願いしたの?」

勝手に会話がすすんでいく。

「それより、俺を自由にしろ!!!」

と、誰かが服の袖を引っ張った。

「ん?」

振り返ると、少し後ろに、実琉がちょこんと座っていた。桜子に気を取られて全然、気がつかなかった。

「お兄ちゃん…桜子さん怒らせちゃったの?」

「実琉!お前、いつの間にッ!」

「え…お兄ちゃんが気絶してる間に、来たんだよ。」

「うッ……またそんな格好で…」

実琉は、この学校の制服を着ていた。要するに女装してるって訳だ。

く…かわいい…

「お兄ちゃん?」

俺の焦りに、実琉はきょとんとしている。

「いや、何でもない!それより、何なんだ!あいつら!」

「えっとね、超常現象調査団はね部活に昇格したら、細井先生にユニフォームを作ってもらうって前からお願いしていたんだって。その話だよ。」

笑顔でそう説明する実琉とは逆に俺は真っ青になった。
実琉よ……そこは笑うところじゃないし、肯定していいところではない。少なくとも俺は出来ない!!!

「何言ってるんだ!!!?おいっ桜子!」俺は蒼白のまま叫んだ。

「つまりコスプレをするっていうことだろう!!?」

「うん。」

うんって………待て待て待て待て待てまてぇえええええええ!!!

俺が今まで生きてきた学生生活の中で、それぞれの部活が大会に出る際に公式の場に着られるもの・・・それをユニフォームとよんだ。だが、それを着られるのは・・・少なくともそれを着ていたのは歴とした部活の面々だ。
バレーボール部やバスケ部。陸上や野球サッカー・・・。それらの部活には、ユニフォームを着る意味があった。だが、しかしっ!超常現象研究部の面々にそれがあてはまるのか俺は即答できない。むしろ着る必要が無い方に首を縦に振るだろう。別に何かの大会に出るわけでもないし、もし万が一、彼女達の能力をテレビが知って取材に来ても、学校の名を広めるために制服だっていい。ユニフォームを着る意味がどこにも無い!そうでなくても疎まれている集団なのに、そんなことしたら…反響だって大きい。良い意味でも悪い意味でも…

ましてや、顧問である俺の趣味で、女子高生に服を着せているなんて思われたら生きていけない…

「何言ってるのよ!チアガール部だって、鼓笛隊だって、新体操部だって、ユニフォームあるんだよ!私達にだって必要じゃない。もちろん・・・先生も着るんだよぉ!顧問なんだから!!!!」

「!!!??何、言ってるんだ!!!俺が?コスプレする!?冗談じゃない!!!」

俺の恐れていたことをいとも簡単に言ってのけた桜子。俺はこの時ほど桜子が悪魔に見えたことは無かった。この学校にきてそれこそ両手で数えるほどの絶句を味わったが、今回は顎が抜けてしまったようにしたの歯がぷらぷらしていた。
と、すすり泣きが聞こえた。慌てて、その方向を見ると、

「ダメですか……先生。やっぱり……先生も偏見視されますか…。こんなこと………。」

そう言って、細井先生が、涙をたっぷりと溜めた美しい表情で、俺を見つめていた。

「ほ、細井先生!!!あああ…泣かないでください!!!」

俺はドキリとして弁解した。そんな俺を見つめたまま、目頭を拭う細井先生。

「私……狐乃先生なら解ってくださると思ったのですけれど……」

その言葉に俺は息が詰まりそうだった。

くぅぅぅぅ・・・このセリフに弱い男はこの世にたくさんいるはずだ!!!俺だって、例外じゃない!!!!

「細井先生……」

脱力している俺の目の前に、細井先生は膝をついて目線を合わせてきた。

そして、その美しい唇でこう言った。

「私、信じていますから……」

「!!!?」

うぉぉぉぉぉぉぉぉっぉぉおぉぉぉぉぉ

こんなに近く彼女の顔を見る事が出来るなんて……。

悶えている俺をよそに、桜子が叫ぶ。

「未来の超常団のために、先生に腕によりをかけてユニフォームを作ってもらってるんだから!!!がんばらなきゃ!!!」

「その調子ですよ。」

細井先生は、小さく拍手して立ち上がった。桜子は賛同されて嬉しいようで、さらに声色高くこう言った。

「桃子は確か、婦人警官って言ってたよね。私はメイド。舞花は巫女。で、実琉ちゃんは・・・」

「こらぁ!実琉に変な真似させたら俺が許さん!!!!!」

俺が怨念のような視線を投げると、桜子はため息をついて肩を落とした。

「はいはい、じゃぁ、実琉ちゃんは裏方さんね。」

「……はい。」

小さく頷く実琉の表情に俺は凍り付いた。何故って?実琉が少なからず残念そうな表情を一瞬したからだ。

 と、細井先生はいつもの笑顔をたたえながら、

「今、着てみる?ほとんど出来ているの。嬉しくて!作業人の冥利に尽きるわ。」

と言う。指と指を絡めて、今か今かとその瞬間を待っているようだ。始終その顔は笑顔。

複雑な心境の俺をよそに、細井先生を、桜子が冷やかす。

「細井先生はね、私たちの歳くらいの時には、コスプレやってていまだにその手の集団では名の通ったコスプレイヤーなのよ。スゴイよね!」

細目先生は女神の微笑みで俺を見つめてから

「信じていますわ、狐乃先生。きっと狐乃先生も、コスの良さに気づかれるって。」

信じてるって…そっちをですかぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!

心の中で、ツッコミを入れた俺だったが、思考回路が完全にショートしそうだった。もし、今、この縄を切られたら俺は屋上に上りそのまま狐に身を変えて吠え続けてしまいかねなかった。俺は常々、自分に掛けられた呪いから世の中は不条理だと思っていた。何度も死のうと考えた事もある。が、そんな考え自体が青い考えかもしれない。なぜなら俺にはまだ知らない世界がたくさんある。二十歳を過ぎても、初めて知る世界はたくさんある。そう考えると、死ぬには早いらしい。俺が悩んでいることなんて、本当はもの凄く小さなことで、もしかしたら“呪い”より恐ろしい“世界”がまだこの世には、うじゃうじゃあるのではないかと思ったからだ。
走馬燈の様に巡る思考の中で、物思いにふけっている俺をよそに、彼女達は細井先生のつくった簡易脱衣所で着替え中である。

俺の側に寄ってきていた実琉も、呼ばれる始末。真っ赤になりながらシーツの向こう側に消えていく。中からはなんとも怪しい音が漏れ出してきて、着替えの真っ最中を思わせる。時々実琉の泣き声が聞こえてくる。

イライライラ。実琉に何をしているんだ…

「おいッ!大丈夫か!実琉!!!」

「きゃぁっぁかわいい~!!!」

「無視か!!!」

俺はフンと鼻を鳴らしてそっぽを向いた。

「なによ。見たいくせに!すっごく可愛いんだからね!!!」

簡易脱衣所の中から、ふてくされた桜子の声が聞こえた。

「興味なしだ。見るなら細井先生の作った衣装だけで良い。」

「ふんッだ!度肝抜かれてもしらないから!!!」

「お前らみたいな子どもの姿を見たって、興奮なんかするか!」 

それ以上は言わなかったが、内心では、細井先生のナース姿はずっと見ていたいと思った。

ああ。あの姿で健診なんかされたら俺は………
おっと…俺は紳士だ…のはずだ…と言い聞かせる。と、地声で桜子がドラムマーチを刻み始めた。

「どるるるるるるるる………さあッ!!!いざっ!!!お目見えですっ!!!」

バサッ

バッと目の前のシーツがめくられる。そしてその中から変身を終えた(?)少女戦士達が姿を現す。

白いエプロンのついた青いメイド服を着た桜子は大喜びでスカートの丈を太ももの辺りで持ち上げていた。ツインテールの舞花は、片手にお払い道具(?)を持って白と赤のコントラストが際立つ巫女装束を着ていた。その横にはナース姿の先生と、制服姿の実琉が頭に猫耳、お尻からは長いしっぽを垂らして立っていた。小道具と着けられたのだろう。時間からまだ覚醒の時ではない。

彼女たちの姿を見た俺は………

………っ!!!!!!くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!!!!
かわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!

萌えすぎてもう息どころか、自分が人間であることすら忘れて叫んでいた。

 「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん――――――――――(悲しき男の性―!)」

 今夜はきっと満月だろう。まだ、月の欠片すら見あたらない時間帯ではあるが、悲しい狐男はこれから姿を見せるであろう満月に、萌えを憂いて雄たけびを上げていた。

狂気が少しずつ、でも確実に忍び寄っていることも知らずに、俺達はそんな時間を過ごしていた。

がちゃり…

保健室の扉が、何の前触れもなく開かれたので、俺達はハッとした。扉を開けたのは、桃子だった。

「あ、ももりーん、遅かったね、ねえねえ、見て……」

桜子はそう言って、桃子に微笑む。
しかし、その表情は一瞬で凍り付いた。

「桃り………ん?」

「……………」
扉越しに立つ、桃子からは生気が感じられなかった。何かの衝撃から、逃げるように必死に助けを求めにここに来たという感じだ。
しかし、助けを求めに来たのに、来たところで、その後どう振るまおうか悩んでいる…そういう瞳をしていた。今の彼女は蝋人形のように白く、本当に血が通っていないようにさえ見えた。
いつも沈着冷静な桃子にはありえない姿だった。

「桃子!しっかりしろ!」

俺は強引にロープを切って立ち上がり、今にも倒れそうな桃子の傍に駆け寄った。桃子の腕に俺の手が触れるか触れないかの瞬間に脱力し、そのまま倒れこんできた。なんとか、桃子を受け止めて脈を見る。
桜子が俺の背後から桃子に駆け寄り叫ぶ。

「何があったの!!?桃子!!!」

その目には心配や不安だけでなく大きな動揺の色も見えた。
朝のあの表情。
桜子も舞花も桃子も…隠していた不安が吹き出してきた様に、表情が歪みはじめていた。

細井先生が、俺の腕の中の桃子を診る。桜子も実琉も舞花も絶句したまま桃子を見つめている。

沈黙が部屋を包む。

「…………」

細井先生が、安心したように息をついた。俺は、その安堵の表情に、少し安心した。
と、桃子は、小さく身体を動かし、何かを俺に差し出した。
その手中には、小さな紙切れが握られている。
震える桃子の手を俺は握ってやることしかできなかったが、

「これか?…紙が…なんだっていうんだ…」

俺はその紙切れを桃子から受け取り、広げてみる。桃子の手に握られた紙切れは俺達を……

いや、正確には桜子たちを地面のもっと奥底へ突き落とす程の威力をもっていた。
書かれていたのは呪いの言霊と、そしてよく知った名前。

『霜木 葉椙』

と、書かれていた。

                                                                                                                                  つづく

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